聞く力を鍛えよう・SPIN話法の重要性と具体例・営業初心者向け

今回は、聞く力を身に付けるために必要な話法「SPIN(スピン)話法」をご紹介していきます。

セールスマンのスキル向上のために必要なことは、話す力、聞く力、提案力、情報力など様々あります。

この「力」の中で始めに鍛えたほうが良いのは「聞く力」です。

お客様の現在の状況や問題がわからないまま、営業マンが一方的に話してしまってもお客様の心に何も伝わりません。

お客様が現在の状況や問題を話すことで心を開き、その問題解決のために営業マンがいるのです。

営業の世界では、お客様との会話の中で、自分が「話す」そして「聞く」の割合が2対8の割合が理想です。

もちろん、言われたまま対応するのではなく状況を把握するための「聞く力」であり、その後は提案力や情報力も話す力も重要になってきます。

スキル向上の為にも、成約率向上の為にも、しっかり身につけていきましょう。

それでは、始めに鍛えたほうが良い「聞く力」をわかりやすく解説していきます。

聞く力の重要性

聞く力はなぜ重要なのか?

お客様は、不満や不便など「不」を解消するためにサービスや商品を探しています。

その「不」が分からないいまま、営業マンがサービスや商品を提案しても、心に届かないので成約率は低いのです。

お客様は自分の状況や「不」を理解している人から購入したいのです。

お客様の心の中の不満や不便などは聞くことにより始めてわかります。

そして、営業マンがそれを踏まえて提案や意見をすることで、お客様は安心して受け入れられるのです。

コップと水で例えると、水が満杯入っているコップには水を注いでも溢れてしまいます。(受け入れられない状態)です。

空のコップには、水を注ぐことができますよね。(受け入れられる状態)です。

このように、お客様の心の声を聞いて空きを作ってあげて、そこに情報や提案をしていくわけです。

するとお客様のことがわかっている営業マンの提案が受け入れやすくなります。

SPIN話法とは?

SPIN話法は、1988年にイングランド出身の心理学者・作家のニール・ラッカムが発表した「SPIN Selling」で広まりました。

「SPIN Selling」は、SPIN話法を企業向けに焦点を当てたビジネス書籍であり、New York Timesでベストセラーとなっています。

日本でも、日本語訳版「SPIN式販売戦略」が出版され、SPIN話法が広く認知されるようになりました。

トップセールスマンであれば、ほとんどの方が使っている話法です。

この話法なくして、お客様の心をつかむことは難しいと言っても過言ではありません。

人から情報を入手するのに最善な手段で、質問をして相手の言葉を引き出していく、
SPIN話法は最高の聴く技術と言えるでしょう。

人は相手の言葉より自分の思い、言葉で納得しますよね。

S・P・I・Nの単語の意味

SPIN話法のS・P・I・Nは、下記の単語の頭文字をとっていて、4つの質問で構成されています。

S=Situation Questions=状況質問(お客様の状況を把握する)

P=Problem Questions=問題質問(お客様の問題に気づかせる)

I=Implication Questions=示唆質問(問題の重要性を認識させる)

N=Need-Payoff Questions=解決質問(理想のあるべき状態をイメージさせる)

この4つの質問を「S⇒P⇒I⇒N」のステップを踏んで丁寧にニーズを掘り下げていくのが基本的なプロセスとなります。

4つの質問の目的と役割

SPIN話法では、4つの質問を階層的に行うことで、効率的に商談へ繋げていきます。

まずは、それぞれの質問の目的と、役割について解説していきます。

Situation Question<状況質問>

相手の現状を的確に把握するための質問で、自社のサービスや商品に直結するための質問ではなく、相手の方や企業の過去・現在・未来を知る為に行う質問です。

初対面の方や状況がわからないお客様に対して、いきなり売り込みしても購入していただけませんよね。

一番最初にやるべきことは、お客様の状況を把握することです。

お客様の立場に立って考えられるように、そしてサービスや商品を提案できるように状況を確認しましょう。

そのために、「Situation Question<状況質問>」でお客様の状況を確認していきます。

車を販売している営業マンをにしていきます。

車の保有台数は何台ありますか?(年式や好きな車種などでも0K)

家族構成?何人家族でどんな方が運転していますか?(子供がいれば将来購入する可能性があります。)

このような質問でお客様の状況を確認していきます。

SPIN話法では「顧客と一緒に確認していく」という意識がとても大切です。

ポイントは?

質問を始める前に前置きを言う。いくつか教えていただきたいのですがよろしいでしょうか?という感じです。

質問の数を多くならないように絞ること、多くなりそうなら会話の中で自然に聞き出すこと。

会社関係などは、事前に調べてから訪問すると、訪問した時に違う質問ができますね。

※質問しすぎて尋問みたいにならないように注意が必要です。

Problem Question<問題質問>

次に、「Problem Question<問題質問>」でお客さまの問題を掘り起こしていきます。

人は、生活や仕事をしていると必ず問題ってありますよね?

でも、お客様自身が認識していない事も多々あると思います。

そこで、どんな不満や問題があるのか聞き出していくのです。

問題を発見して、全ての問題を解決することは不可能でも、改善の手助けはできます。
その手助けにビジネスチャンスがあるのです。

家族5人でドライブする時、車内の空間は狭くありませんか?

夏になりましたが、エアコンの効き具合はいかがですか?

など具体的な質問をしていくことで、問題は浮き彫りになってきますよ。

ポイントは?

「何か困ってることはありませんか?」と言ったオープンクエッションで自由に話してもらうのではなく、「〇○に困っていませんか?」や「最近〇○に困っている方が多いのですがお客様は大丈夫ですか?」といったクローズドクエッションで具体的な質問をすることです。

※オープンクエッションで、どんどん不満や不安や不便などが出てくるのが理想ですが、自由に話してよい反面、相手の方が非常に答えにくいのが現状です。

Implication Question<示唆質問>

抱えている問題に潜んでいる影響は深刻なのか?それとなく示していきます。

この質問の意図は、「何らかの解決が必要だ!」と顧客に認識させることです。

エアコンが壊れているのでは、夏のドライブは大変ですね。

タイヤの溝がすくないのでは、高速走行は危険ですね。

具体的な示唆質問をしていくことで、問題に対する危機感を抱くようになります。

その危機感を解決していきたいと思うことが目的ですね。

この示唆質問は、ベテランの営業マンでも難易度が非常に高いといわれていますが、
でも大丈夫です。下記のポイントをおさえながら質問すれば、上手くいくでしょう。

ポイントは?

このキーワードを含めながら質問していくと、深刻度が伝わりますよ。

時間:納期に間に合わなくなる、迷惑をかけてしまう。
労力:ムダな仕事、非効率。
経費:コストアップ、ムダな経費。
責任:担当者の立場、会社の責任。
信頼・迷惑、顧客の信頼、信用。

※「こんな影響、あんな影響もある」など強引に質問していくとお客様は嫌な気分になってしまいますので、ゆっくり会話しながら、反応を見ながら進めていきましょう。

Need-payoff Question<解決質問>

解決する為に何をすべきなのか?お客様に話をしてもらう質問です。

状況・問題・示唆質問で明らかとなった問題に対し、お客様が潜在ニーズから顕在ニーズへと、自ら課題を解決へ積極的になってもらう質問です。

お客様はコミュニケーションの中で何らかの危機感や、解決のためのニーズを抱くようになります。

そして最後の質問で、「この問題が解決できたら、こんな良いことがあると思いませんか?」と、解決に向けた質問をしていきます。

荷物もたくさん積めて家族全員でのアウトドアは、楽しくてお子さんも喜びますよね?

ポイントは?

一回で成約しようと思わないこと。

顧客に利益を語ってもらうこと。

解決する為の商品やサービスは、お客様が解決の為の言葉を発してから行うこと。

問題が解決したときに想定される利益をお客様の口から話してもらうことで、より課題解決に対して強いイメージを持ちます。

そして、課題を解決したいという積極的な状態へと導くことができます。

また、自分で語ることでより記憶に残りやすくなります。

四つの質問の具体例

車を販売している営業マンを例にとって解説していきます。

Situation Question<状況質問>

お客様の立場に立って考えられるように、そしてサービスや商品を提案できるように状況を確認しましょう。

車の保有台数は何台お持ちですか?(年式や好きな車種なども含む)

家族構成?どんな方が運転しているのか?(子供がいれば将来購入する可能性あり)

車の使用頻度・距離はどのくらいですか? (メンテナンスや消耗品や用品の販売にもつながります。)

趣味はなんですか?(アウトドアが好きならSUVなど提案できます。)

仕事はなんですか? (学生、社会人、主婦など今後の情報提供にも役立ちます。)

Problem Question<問題質問>

お客様自身が認識していない問題(潜在ニーズ)が多々あると思います。

そこで、どんな不満や問題があるのか聞き出していくのです。

家族4人でドライブする時、車内の空間は狭くありませんか?

夏になりましたが、エアコンの効き具合はいかがですか?

高速道路で追い越す時に加速はいかがですか?

車体のカタカタ音はしないですか?

燃費は良いですか?維持費はどのくらいですか?

など具体的な質問をしていくことで、問題は浮き彫りになってきますよ。

Implication Question<示唆質問>

抱えている問題に潜んでいる影響は深刻なのか?それとなく示していきます。

この質問の意図は、「何らかの解決が必要だ!」と顧客に認識させることです。

エアコンが壊れているのでは、夏のドライブは大変ですね?

タイヤの溝がすくないのでは、高速走行は危険ですね? 

4人乗りの車では、6人家族全員で荷物も積んでのアウトドアは難しいですね?

エンジン音がひどいのであれば、いつエンストしてしまうか不安ですね?

Need-Payoff Question<解決質問>

状況・問題・示唆質問で明らかとなった問題に対し、お客様が潜在ニーズから顕在ニーズへと、自ら課題を解決へ積極的になってもらう質問です。

安心安全なドライブで思い出をたくさん作ってみてはいかがですか?

荷物もたくさん積めて家族全員でのアウトドアは楽しくてお子さんも喜びますよね?

エンジンも静かで加速が良い車でのドライブは魅力的で彼女も喜びますよね?

いろいろ問題があるようですが、解決するには大黒柱のお父さんの力が必要ですよね?

まとめ

今回は、聞く力を身に付けるために必要な話法「SPIN(スピン)話法」をご紹介してきました。

この話法なくして、お客様の心をつかむことは難しいと言っても過言ではありません。

2対8の割合で「聞く」を重視して、お客様の状況から解決まで丁寧に質問をして、最高のサービスと商品を提案できるようにしましょう。


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